春季キャンプ開始

2月に入り、メジャーリーグもとうとう春のキャンプ、スプリングトレーニングが始まりました。投手、捕手組が最初にキャンプインし、約1週間後に野手組もキャンプインし、全体練習が始まり、そしてオープン戦が始まりました。今年は私は新たな役職である、クウォリティーコントロールコーチとして毎日を過ごしています。クウォリティーコントロールとは、一般社会では、品質改良、品質保持などを担当する役職であるのではないかと思いますが、野球の世界でも一緒です。私が担当するのは野球の本当に細かい部分の管理です。例えば、相手の投手の投球のクセを見破り、球種を見抜いてそれを自軍のバッターに伝え、試合でアドバンテージを得る。我がチームのピッチャーのクセを直させ、相手のチームにアドバンテージを与えないようにする。ランナーが出た時に簡単に走らせないようにするために、投球モーションの速さを調べ、改良したり、相手の投手から一つでも塁を進められるように投球と牽制球の時の見分けるヒントを探したりと、今では野球の世界に浸透している統計学以外の細かい分析やコーチングをしています。また、キャッチャーコーチの一人としてもやっています。今回のキャンプ中のオープン戦では、監督からベースコーチをやらせてもらえる機会を与えてもらったり、ベンチからキャッチャーに牽制やクイックモーションなどをさせるサインを出させてもらったり、本当に色々な経験をさせて頂いています。
まだまだ自分の知らないことはたくさんありますし、とにかく学ぶということを一番に考え、わからないことがあればすぐに質問するようにしています。私は質問することを全く恐れることがないので、知らないことは知らないと正直に聞きに行くことで、聞かれた方も快く教えてくれます。色々なことを深掘りして追求していくと、知らないことはたくさんあるのだと気づくことも出来ますし、コーチとしてまだまだ未熟だと思わせられます。学んでそれを自分のものにする楽しさをこのキャンプでまた覚えることが出来ています。
まだオープン戦は始まったばかりですが、良いシーズンを迎えられるよう、選手をサポートする立場として一生懸命やっていこうと思います。
アリゾナ州スコッツデールより
植松泰良