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野球が人生全てじゃない

今日本では岩手の大船渡高校のエースの佐々木投手が甲子園出場をかけた決勝戦で登板しなかったことについて世間がだいぶ騒いでいるというニュースがあるようですね。佐々木投手は前日の準決勝も約130球を投げ完投して、肘の違和感を訴えていたということです。野球選手にとって肘の怪我は致命的ですし、将来プロ野球で活躍していくだろう佐々木選手にそのリスクを負わせるのは無責任としか言いようがありませんので、選手の健康を考えて投げさせなかった大船渡高校の監督さんの決断は立派だと思います。世間では、学校に脅しの電話が入ったり、元プロ野球のおじいちゃんがそのことについてテレビで苦言を呈したりしているようですね。大きなお世話としか言いようがありません。

高校で野球をやめる決断をしている彼のチームメイトには本当に残念な結果になってしまったこととは思いますが、将来野球選手としてプロでお金を稼いでいこうとしている選手に高校野球で無理をさせるのはまずあり得ません。日本では大注目されている甲子園大会ですが、他の国の人から見れば、それはただの高校生の野球の大会に過ぎません。甲子園で活躍するのが野球で頂点を目指す選手たちの終着点ではありません。頂点はプロ野球の世界なのです。自分の得意分野でお金を稼ぎ家族を養っていく。子供たちに夢を与えていく。頂点を目指す選手たちにはそれを意識して野球に取り組んでほしいです。もちろん甲子園という大舞台で戦えることは素晴らしいことですが、そこに全てをかけて欲しくない。人生は高校卒業後が本番ですからね。

野球以外にも人生を充実させていけるものは山ほどあります。高校球児たちにはそのことに気づいて欲しいと思います。甲子園に出て、ドラフトされプロ野球の世界に入っていければいいですが、甲子園に出ても、そこで野球を終える選手たちも沢山います。プロ野球に入って数年活躍しても、突然怪我をしてそこで選手生活が終わってしまう可能性だってあります。野球を終えた後にも、人生を充実させ、自分の好きなことをして生計を立てていくには、昔からの準備が必要になってきます。野球が全てではない。野球以外にも楽しいことは沢山あるし、野球以外でお金を稼いでいかなければならない可能性の方が高い。野球が全てだと思わずに学校の勉強もしっかりして、視野を広げて、「プランB」のことも考えていって欲しいと思います。

 

ペンシルベニア州フィラデルフィアより

植松泰良

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