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マルチスポーツ

スタンフィード大学でアメリカンフットボール部のコーチを務めていらっしゃる河田剛さんとは友人の紹介で何度かお会いさせて頂きましたが、最近彼の書いた本について知り、ここ数日で読んでみました。本のタイトルは「不合理だらけの日本スポーツ界」です。私もアメリカに来て17年目になりましたので共感できることがほとんどです。その中でも、アメリカの子供達が複数のスポーツをプレーしながら育っていることに対して、日本の子供たちは一つのスポーツを一年中やって育っているという事について色々考える機会になりました。

 

肘のトミージョン手術で世界でもトップ整形外科医であるアンドリュー氏がある記事で、複数のスポーツをやることにおいてそのような肘の怪我を防げると述べています。小さな頃から野球だけやっていれば肘に負担がかかり、終いには靭帯を損傷するのは当たり前かもしれません。成長期の子供たちをコントロールしてやれるのはコーチや親である大人です。シーズンごとに複数のスポーツをすることによってそう言った怪我を防いでいくことも出来るのではないでしょうか。

 

また、複数のスポーツ(マルチスポーツ)をすることによって、本当に自分に一番合っているスポーツを見つけ出すことが出来ると思います。アメリカでは最近は少なくなってきたとは聞きますが、高校で複数のスポーツをプレーする選手たちもたくさんいます。大学に入り、そこから本気で一つのスポーツに絞って上のレベルに進んでいくというアメリカの考えに私は賛成です。

 

この間の試合前の練習中に選手同士の会話で聞いていたのですが、メジャーリーグでも有名なピッチャーでも、高校まではカーブやスライダーを投げたことがなかったといいます。ストレートとチェンジアップだけで勝負してきたと言っていました。肘や肩に負担のかかりやすい変化球を投げないことも選手寿命を長くすることになると思います。

 

小さい頃から一つのスポーツに絞らず、複数のスポーツをやらせるような環境をどうにか日本にも輸入できたらと思いました。

 

 

 

 

テキサス州ヒューストンより

 

 

植松泰良

 

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