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やっと監督とゴルフ

私がメジャーに上げてもらった2008年から今シーズンまで監督を務めていたのは、最終戦を最後に引退をしたボウチー監督でした。ボウチー監督は私のようなブルペンキャッチャーとも普段から気軽に話しかけてくれたり仲良くしてくれる監督でした。メジャーリーグの監督がこんなにフレンドリーにスタッフに接してくれるとは思ってもいませんでした。ある年のキャンプ中、練習後に自分のトレーニングをした監督が私に脚のストレッチをするように頼んできました。そのストレッチ中の会話のお陰で、2011年のアリゾナで行われたオールスター戦にナショナルリーグのブルペンキャッチャーとして連れて行ってくれました。遠征中の数都市では監督にはレンタカーが用意されていて、試合後は私が運転手になるように監督から頼まれて数年間遠征中は一緒に滞在先のホテルまで帰っていたこともありました。色々な会話をさせてもらい、中でもずっと頭に残っていたのは、「ゴルフで対決する」ということでした。12年間ずっとお互い言い続けて現実かしなかったことでした。

 

しかし今シーズンが終わって数週間後にチームドクターの誘いで監督も一緒にゴルフをする機会がありました。監督はシーズン終了後もサンフランシスコに残り、自分の体のケア、トレーニングをしつつ、13年間使った監督室の片付けたのために毎日球場に出向いているようです。どういった経緯でチームドクターが私と監督をゴルフに誘ってくれたのかは不明ですが、12年かけてやっと実現することになって凄く楽しみにしていました。コースは数年前にPGAツアーの全米オープンが行われたサンフランシスコにあるオリンピッククラブでした。

 

当日、12年間ずっとお互いで言い合っていた「対決」とはなりませんでしたが、一緒にゴルフをさせてもらいました。監督は65歳であるのに体全体を使った力強いスイングでボールを飛ばしていました。ラウンド中は色々な冗談も交えながら楽しく回ることができました。何より監督も怪我なく無事にラウンドすることが出来たので一安心でした。シーズン最終戦の後は監督の引退セレモニーなどが行われ、監督室には監督の家族をはじめ、多くの人が出入りしていたので最後の挨拶をすることが出来ないままシーズンを終えてしまっていました。今回のゴルフがあったことで、シーズン終了後、そして長い監督生活を終えたボウチー監督に最後に挨拶できたので、チームドクターであるドクターマリーには感謝しています。

 

12年間本当にお世話になりました。来年からジャイアンツはまだ決まっていない新しい監督の指揮でプレーすることになります。色々な変化が出てきて苦労することもあるとは思いますが、ボウチー監督下で学ばせてもらったことを活かして一年でも長くジャイアンツの一員として働いていきたいと思っています。

 

 

 

サンフランシスコより

 

 

植松泰良

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