オールスター本戦
私自身今回が3度目のオールスター戦となりましたが、今回は初めてナショナルリーグ唯一のブルペン捕手としての参加でした。前回は私がナショナルリーグの2人目、前々回は3人いる中で1人だけマイナーリーグ所属のブルペン捕手として参加しました。今回は私だけでしたので、先発投手以外全てのピッチャーの肩を作りました。オールスター戦は長くても先発と2人目が投げて2回なので、ブルペンは大忙しです。
先発のグリンキー投手が登板し間も無く2番手のコール投手(パイレーツ)を受けた後、バムガーナー(ジャイアンツ)、カーショー(ドジャース)、デグローム(メッツ)、ロドリゲス(ブルワーズ)、パペルボン(フィリーズ)、メランソン(パイレーツ)、チャップマン(レッズ)を1人で次々とほぼ休みなしで受けました。サンフランシスコと違い、湿気がありジメジメとしているので1人大汗をかきながらやっていました。
さすがリーグを代表する投手たちでした。投げる球の質が凄いというか、凄いコントロールでものすごい球が、球の出どころが最後まで見えないといった感じです。若いデグローム投手(メッツ)の球は凄かったです。これから物凄い投手になっていくと思います。
今までに見た事のない様な球を最後に受けました。というか、自分のキャッチング技術、今まで慣らしてきた目を疑う様な物凄い球を投げてくる投手がいました。レッズの抑え、チャップマン投手です。ご存知の通り、9回最速のストレートを投げるキューバ出身の左腕は昨日も試合で103マイル(約165キロ)を計測していました。とにかく球が速かったです。コール投手(パイレーツ)やデグローム投手(メッツ)も90マイル後半を投げていて、それを調子良く捕っていたので、そこまでの違いは無いだろうと思っていましたが完全なる勘違いでした。足を高く上げて勢いをつけ、長い腕が隠れて出てくるし、やたらと近くから投げる感じがしました。はっきり言って怖かったです。
自分のキャッチング技術はまだまだだと実感させられましたし、球界最速男の球を始め、メジャーリーグのトップの投手たちの球を取ることができて本当に素晴らしい経験をさせて頂きました。ホームランダービーでもキャッチャーをやらせてもらってトップクラスの打撃を真近で見ることが出来ましたし、これ以上無い「オールスター休み」になったと思います。明後日は金曜日からの敵地でのアリゾナ戦に向けてのチーム練習が相手球場であります。後半戦も一生懸命働いて選手たちにまたワールドシリーズに連れて行ってもらいます。
写真はオールスター出場記念としてMLBからプレゼントされたアップルウォッチと記念品です
オハイオ州シンシナティより、
植松泰良