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シーズン最後の月

ワイルドカード争いの可能性を残して8月を終え、レギュラーシーズンの最後の月である9月に入りました。9月のロースター拡大に伴って、マイナーリーグから何人かの選手も助っ人として入ってきました。チームは残念ながら7月の様な調子にはまだ戻ることが出来ず、プレーオフは難しい状況になってきました。今シーズンはジャイアンツの監督を13年間務めてきたボウチー監督の最終年となり、シーズンオフには新しい監督が発表される予定ですし、コーチ、スタッフ陣にも大きな動きが出る確率が多いと予想されています。その中でチームは調子を落とし、プレーオフの可能性も低くなってきてしまったという中で今毎日を過ごしています。

 

自分たちの来年のことを心配し始めればいくらでも心配できるくらいの状況です。しかし来年の契約をするかしないかを決めるのは自分ではなくチームです。これだけは自分が何をどうしても変えられることではなく、心配しても何も始まらないことです。今まで12シーズン、自分の仕事にはプライドをしっかりと持って向上心を持ってやってこられていると思っています。毎日同じことの繰り返しだとふと感じることがないと言ったら嘘になると思いますが、「信頼を失うのは簡単だが、信頼を得るのは難しい」という高校時代の皆川監督の言っていた言葉を今もしっかりと頭に入れて、自分の仕事を出来るだけ完璧にこなし、もっと信頼を得られる様に日々全力で働いているつもりです。

 

学生の時、試験の前の日に焦って勉強してできるだけ多くの知識を詰め込もうとしました。勉強が足りなかったので少しでもテストの点数が良くなるための方法であったのだと思います。しかし私が今いる状況で、今から昔の試験前日のような、今から新しい知識を詰め込んだり、今から新たなことを始め、そこの信頼を得る様な作業をするような状況ではありません。来年のことを心配して今から何かを始めてももう遅い状況です。今まで12年間積み上げてきたことがこのシーズンオフで評価され、それが来年に続いていくのだと私は勝手に信じ込んでこの9月の残り約30試合を過ごしています。

 

自分のコントロールの効かないことには心配をせず、自分のコントロールの効くことにだけしっかりと集中して、悔いのないように一生懸命、楽しみながら仕事をする以外に自分を前向きにする方法は見つかりません。来年の契約があろうがなかろうが、今この時を充実させていければこれから先良い方向に進んでいけるのだと思います。残り試合、今までと変わらず向上心を持って毎日楽しんでいきたいと思います。

 

 

 

ミズーリ州セントルイスより

 

 

植松泰良

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