メジャーで投げられるピッチャー
キャンプが始まり約2週間、試合も始まり忙しくなって来ました。メジャーのキャンプには約60人の選手がいますが、招待選手も、まだメジャーに上がったこともない選手も、どの選手もいつメジャーでプレーしてもおかしくない選手ばかりです。私はブルペンで球を捕るのが仕事ですので、たくさんのピッチャーの球を見ます。最近の若い選手は物凄い球を投げます。150キロ以上投げるのが当たり前のようになってきました。しかしどんなに凄い球を投げても、相手はメジャーリーグの強打者。簡単に打たれてしまうのもよく見ます。
160キロ以上の球を投げる投手もいます。そんな速い球を投げても一回持たずに打たれて降板してしまう投手もいます。マイナーリーグのキャンプには200人以上の選手たちがいて、ピッチャーはその約半数を占めますが、投げる球自体は皆メジャー級なのです。
ではメジャーで投げていける選手は何が違うか?確率です。自分の思ったところに投げられる確率が高ければ高いほどメジャーで活躍していけるのです。もちろん球速がなければ話になりませんが、メジャー級のボールが投げられなければドラフトされませんので、まずは球威があることが条件です。球を隠して投げられるフォームも大切です。そしてメジャーリーグの投手たちの変化球は格別です。投げた瞬間はストレートに見えるボールが手元で急に変化します。ボールの回転を見てもまるでストレートが来るかのような回転をして来ます。それを所謂変化球のキレというのではないでしょうか。
球を受けているだけの身なので偉そうなことは言えませんが、これが私の意見です。
アリゾナ州スコッツデールより
植松泰良