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今になって気付く事

ブログの更新を怠っていました。もう最後の更新からだいぶたってしまったので、読んでいてくれている方々に大変申し訳ないです。

 

オフシーズンに入り、色々なところに旅をしています。

 

二日前にはハワイで、私の一番尊敬する、元ジャイアンツのマイナーリーグトレーナーで、今ハワイ大学で博士号取得中のアスレチックトレーナー大庭有希也さんと一緒にKo Ko Headという山を登ってきました。一昨日はアリゾナでCamelbackという岩山を登ってきました。どちらもてっぺんからの景色は最高で、登った後の充実感は計り知れませんでした。私は自分のトレーニングのために登っているのですが、景色を楽しみたい方も、山登りやハイキングが好きな方にもおすすめです。

 

一昨日のCamelbackは日没直前に強行したので、頂上では夕暮れがきれいに見えました。しかし、帰り道は段々と暗くなっていき、最後は真っ暗で、月明かりと遠くからの街の灯りだけで岩山を降りてきました。しかしながら、そこで今まで気付けなかった、何かスポーツに全て関連していると思う事に気付いたような気がします。前に一度、スポーツをする時の力を抜く大切さというのを書いたのを覚えていますが、今回もそれに関してです。

 

暗い中、岩を降りていくと、足の踏み場を一歩一歩ゆっくりと探している時間はありません。ペースを落としたら辺りは完全に真っ暗になってしまい、ますます降りるのに時間がかかってしまうからです。目で見える大体の感覚で、足の踏み場を見つけて、とにかく体の力を抜き、心身共リラックスし、音楽を聞きながら降り続けました。足の踏み場が、どういう角度で、どれくらいの高さにあって、どちらに傾いているのかは大体の予想でいくしかありませんでした。怖がって足に力を入れていたら、間違った方向に全ての体重がかかり、バランスを崩して転んでしまったり、足首を捻ったりすると思いました。また、岩の上にはアリゾナならではの乾燥した砂がかぶっていたりして、着地時に滑って転んでしまう事もありました。なので、全て自分の体の感覚に頼り、着地した時の足の感覚から入ってくる岩の表面の角度などの情報を受け取り、それに対応してバランスをとるという方法で上手く降りて来る事が出来ました。砂で滑っても、力を抜いていると、またバランスを取り戻して転ぶ事はありませんでした。

 

スポーツとは練習が大切だと言われています。何度も反復練習をして、試合ではその練習の成果を発揮するというのが常識でしょう。練習でしっかりとしたフォームを固めて、その安定したフォームで試合で戦うという形が一番多いのではないでしょうか。私は野球とゴルフくらいしか真剣にやった事が無いので、簡単に他のスポーツの事は言えませんが、練習の時に常に自分のフォームを意識して練習していると思いますが、それをそのまま試合で同じ様に意識してやっていては、相手の動き、自分の体に対する外部の変化に気付く事がしにくくなってしまう気がします。大事なのは、試合の時はフォームの事は何も考えず、試合中に起きている変化や、状況、相手の動きをしっかりと観察して、それに対して自分の体を対応させて、良い結果がでる様な動きが出来る様にしていく事ではないでしょうか。

 

起きている事をしっかりと観察して、それに対応していく。試合中に自分のフォームを完璧にすることを意識していたら、洞察力や観察力、そして相手やそれぞれの状況への対応力が落ちてしまいますよね。変化を体で感じ、それに対して上手く器用に順応していける能力が試合で結果を出す一番の要因ではないのかと思います。それをするには、心理的には完全にリラックスし、自分の置かれている状況に集中しなければなりません。目の前で起こっている事、そして自分の体に対して起こっている事を客観的に見て、体をリラクスさせ、それの変化に対する行動をとれば良いのではないかと思いました。

 

意識の違いそして集中する的の違いで、こんなにも体の感覚が変わったり、感じられる変化が増えたり、変化に対する反応が良くなるとは、恥ずかしながら今までに気付く事は出来ませんでした。今になって、やっとコーチ達が、「試合中は冷静になって状況をしっかり見ろ。」といっていた意味に気付く事が出来て来たのではないかと思います。これを教える事は簡単な事ではありませんが、どうにかこれから活躍する原石たちに上手く伝えられる技術を身に付けていきたいと思います。自分の感覚をただ文章にしただけなので、意味が分からないかと思いますが、これが一昨日感じた事の今の自分の精一杯の表現です。

 

どうでしょう?感想をお聞かせください。

 

 

植松泰良

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