日本の子供達にかけていること
今回は日本に20日間ほど帰って来ていますが、各地で野球教室や講演をさせてもらっています。最近ではアメリカの子供達にキャッチャー中心のパーソナルレッスンをし始めましたが、日本の子供達の真面目さにはびっくりさせられます。団体行動の規律を守り、監督コーチの指示にしっかりと返事をして実行する。素晴らしい教育をされているのだと思いました。
しかし日本の子供達に全体的にかけていることは、自分で考えて行動する力です。監督やコーチから指示されたことをやり遂げる力は世界一だと思います。しかし、自主性にかけてる気がします。
キャッチボール一つ見ても言えることは、全員が同じ距離だけ離れて、全員が同じ時間だけ投げています。キャッチボールほど大切な練習は他にない。キャッチボールの中に守備に関するものを全て詰め込むことができます。例えば、試合を想定して走りながら相手の胸にしっかりと強いボールを投げる。捕って早く送球できるように素早く握りかえをする練習だってできます。サイドやアンダースローで素早く正確な送球をしなければ試合でアウトにできない場面もたくさんあるでしょう。自分で試合を想定して、何をどうすれば上手くなれるのか?試合で活躍できるのか?を自分自身で考えて、工夫してキャッチボールをすることが出来ます。
わからないことは率先して監督やコーチに質問してほしいと思います。「変な質問をしてしまったら怒られるのではないか?」「周りからわらわれるのでは?」そんなことを気にしていたらレベルアップは出来ません。そこで怒る監督やコーチが間違っているでしょう。全ては自分のため。自分がしっかり出来ればそれがチームのためになるわけです。チームワークという言葉の取り違えにも気づいてくれるコーチがたくさん出て来てくれることを願っています。
日本の野球を変えていきましょう。みんなが同じことをしてチームワークを作るのではなく、個性が集まってそれがチームワークを結果として生まれてくる様な野球ができる様に。
千葉県館山市より
植松泰良