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日本の野球を変えていきたい

1月4日の夜にFMラジオ、ベイエフエムのBAY⭐︎LINEという番組の一つのコーナーにゲストとして出演させて頂きました。いつも本当にお世話になっているきゃんひとみさんと元千葉ロッテマリーンズの里崎智也さんがパーソナリティを務める番組です。里崎さんは日本を代表するキャッチャー、そして私はブルペンキャッチャーとして、日本とアメリカの野球の違いなどを話してきました。

 

一番驚いたのが、里崎さんの考え方が私の考え方とぴったり同じだということです。日本では批判されるような考えだと本人はおっしゃっていましたが、私は全く間違っていると思いませんでしたし、そのやり方をもっと日本の野球に取り入れた方が良いと思ったことが沢山ありました。その一つは、アメリカの練習の効率の良さと練習時間の短さについてです。アメリカでは、何に関しても、アメリカやラテン系の選手たちはオンとオフの切り替えが素晴らしいです。短かい時間でもやる時はやる、やらない時はとことん自分の思うままに時間を使う。アメリカの春季キャンプは、朝早く練習を始めて、お昼には練習を終えます。しかしその中にやらなければならないことは全て詰まっているのです。休憩はほとんどありません。練習後に体力がなくなってもう動けなくなるほど疲れることもありません。その短い時間であれば、選手たちの集中力が欠けることはありませんし、一番素晴らしいのは、次の日も野球をやりたいという気持ちを持ったまま練習を終えられることだと思います。

 

今回オフになって日本に帰ってきて、学生の練習を見たり、日本の野球関係者に色々と話を聞く機会があります。日本はとにかく何に関しても時間が長いというのが一番の印象です。また、結果が悪かった時の言い訳を作るためにしている様な練習も多々見ます。これをやっていて試合に負けてしまったとしても、精一杯練習したから仕方ない。諦めがつく。体力の限界まで練習をやったら負けも認めることが出来る。言葉は悪いかもしれませんが、私には日本の学生野球はそういう風にしか見えないことが良くあります。一日中練習しなければならないのか?なぜわざわざ昼食を挟んで休憩時間をとって一日中やったという満足感を得なければならないのか。朝早く始めてお昼まで集中して練習を終え、自主練をしたい選手はすれば良いし、体が疲れていると思うのであれば、早めに家に帰って休めば良いと思うのです。確かにトレーニングをして追い込まなければならない時もあります。しかしそれと同時に体を回復される時間、そしてまた練習をしたい、野球を楽しみたいという心の回復をする時間も同様に必要なのです。

 

野球というスポーツで、長距離を常に走らせる意味は何でしょうか?野球の試合の中で長距離走りますか?下半身の強化のため?

 

試合で長距離を走ることはありません。先発ピッチャーが長い回を投げますが、常に動いている訳ではありません。野球は瞬発系のスポーツであり、ピッチャーは投球と投球の間にインターバルがあります。瞬発系、休み、瞬発系の動きの繰り返しです。その持久力を走るトレーニングでつけたいのであれば、短距離を瞬発的に走るようなインターバル的なトレーニングの方が良いのではないでしょうか?下半身の強化であれば、長距離を走るのよりずっと効率の良いトレーニングがあります。下半身のウェイトトレーニング、ファンクショナルトレーンングで筋力を強化し、強化された下半身の筋力を野球の動きに対応するような瞬発力をつけてあげる方が効率が良いし伸び代も走るだけよりずっとあると思います。

 

野球の試合に勝つことために関係のある練習を、心身のバランスを考えて組み立て、とにかくパフォーマンス重視、怪我を予防するトレーニングをした体作りをする必要があると思います。

 

話は変わりますが、もし例えば私が母校(高校)の練習を見ていて、グラウンド上の選手たちが間違ったフォームで、怪我を引き起こしてしまうようなフォームでトレーニングをしていた時に、プロアマ規定という決まりによって、選手の体を守るためになぜ指導が出来ないのでしょうか?野球のレベルアップを目指している日本の野球界で、一番高いレベルでやっているプロ野球選手がなぜ高校、大学生に直接指導してはいけないのでしょうか?なぜ一番野球を知っているプロ経験者がアマチュアを指導するために指導資格を回復させるために講義を受けに行かなければならいのでしょうか。学業で言えば、教師が学生から授業受けますか?理にかなっていないと思います。

 
今回の放送で私自身、日本の野球をよりレベルの高いものにする夢の第一歩を踏み出せたような気がします。きゃんさん、里崎さん、素晴らしい機会を本当にありがとうございました。どうぞこれからも宜しくお願い致します。また夢が一つ叶った一日でした。

 
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植松泰良

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