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私の英語上達方法

私のホームページを通してブログを読んでくれた方々から届く質問に、「メジャーリーグで働くにはどれくらいの英語力が必要か?」や、「どのようにして英語を上達させたか?」などを多く頂きます。前者に関してのことは前にも書いた気がするので、後者について今回は書きたいと思います。

 

私は高校まで日本ですが、高校には野球をしにいき、勉強を疎かにしていたので、高校英語は全く身についていないままアメリカに来ました。しかし、中学校のころの英語はしっかりと勉強したので、英語の基礎(特に文法)はしっかりと持っていました。しかし実際にアメリカに来てみて一番苦労したのは、相手の話を理解することでした。最初は全部が繋がって聞こえる単語も数ヶ月すれば聞き取れるようになったのですが、その単語の意味がわからない、つまり自分の持っている単語数が少なすぎました。語学学校を経て、TOEFLの点数をなんとか採り、大学入学は出来たものの最初は授業についていけませんでした。授業についていくには予習が必要でしたが、教科書を読んでいても単語がわからない。今の様にスマホやタブレットがなかったので、紙の辞書や電子辞書を使って調べていましたが、教科書を読むのにかなりの時間がかかりました。初めの一年は現地の生徒の10倍以上の時間がかかっていたのは確実です。当たり前のことかも知れませんが、単語力のアップが英語力のアップに直接繋がります。単語力といっても、その単語の意味を覚えるだけではなく、発音もしっかり理解することが大切だと思います。

 

ある程度の単語力もついて、どうにか大学を卒業しましたが、ジャイアンツで働き始めて自分の会話力のなさにショックを受けたのを覚えています。学校の授業で使うフォーマルな英語は理解できるようになりましたが、自分と違うアメリカの文化で育ってきた周りの人間の文化の違いから理解できないニュアンスや会話の内容も多かったり、自分の態度や仕草もアメリカ人とは全く違っていることに気づきました。アメリカで生活しているのだからアメリカ人だと思われるくらいの英語力が欲しい。常に外国人だと思われたくない。その思いから文化の面も吸収する努力をしました。日本での常識がアメリカでは非常識なこともありますし、その逆も見てびっくりしました。一番恥ずかしい思いをしたのは、10年以上前のことですが、レストランでウェイターを大きな声で呼んだことでした。日本では注文が決まったら「すみません!」と客から声をかけ、体育会系で育ってきた私は大きな声で呼ぶことが当たり前だと思っていました。しかしアメリカ人の友人との綺麗なレストランでの食事中、同じことをした時にその友人から注意されました。「アメリカではウェイターを自分から呼ぶことは失礼に値する」ということでした。ウェイターはしばらくしたら自分から来るのがアメリカでは当たり前で、それまで待っているのが礼儀だと教えられ、もうすでに7、8年アメリカにいるのに知らなかった事についてすごく恥をかきました。

 

長くなりましたが、基本的な文法を理解した上で単語力を上げていくこと、そして英語を母国語としているアメリカ人とどんどん会話をするのが一番の上達方法だと思います。現地で学校に通ったり、友達を作ったり、恋愛をしたり、と色々な方法で会話をする機会があると思います。とにかく英語が話せなければやっていけない環境を作り出すのが一番の方法だと思います。今ではオンラインでもネイティブの先生と一対一のレッスンも受けられるシステムも整っている様ですし、日本にいても英語を話す環境が増えてきていると思います。20年近くアメリカで生活し、アメリカ人の中で仕事をしていますが、まだまだ外国人です。今でもテレビや映画を見ていたり、会話をしていてわからない単語が出てくることも毎日のようにあります。会話の後にわからなかった単語をスマホの辞書で調べ単語力を日々あげるようにしています。いつになっても完璧になりませんが、完璧を追い求めて一生生きるのも楽しいかもしれませんね。

 

 

 

サンフランシスコより

 

 

植松泰良

 

英語上達方法は人それぞれで、それぞれのレベルによっても異なってくるとは思いますが、基本的な文法(中学生英語レベル)をしっかりと理解出来ていれば、あとは単語をどんどん増やしていけば英語力が上がっていくのでは無いかと思っています。

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