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遠征の移動手段

久しぶりに勝ち、長かった連敗を脱出しました。デーゲームの後、デンバーから移動してきて、今はシンシナティにいます。もうこちらは午前1時ですが、全く眠くありません。明日から強豪レッズとの4連戦が始まります。

 

日本ではプロ野球を経験した事がないので、確かではありませんが、彼らは新幹線を中心に、北海道遠征などでは飛行機移動すると、親友である巨人軍のボウカーは言っていました。

 

メジャーリーグでは、ほとんどが飛行機移動です。チャーター機という、チームが飛行機を貸し切っての移動です。試合後に球場までTSAのセキュリティーのスタッフが来て、バスに乗り込む前にセキュリティーチェックが行われます。空港に向かうバスには、選手とスタッフで分かれて乗り込みます。空港ではバスが直接飛行機の横まで行くので、空港のターミナルを利用する必要がありません。目的地に着陸したら、またバスが飛行機の横で待っていて、バスに乗り込み、滞在先のホテルに向かいます。ホテルでは係員がチームの到着をロビーで待っており、特設テーブルの上に並べられたそれぞれの部屋の鍵をとって、あとは部屋に向かうだけです。フロントに電話すれば、ベルボーイが、別に届いたスーツケースを持ってきてくれるという、贅沢な移動です。メジャーリーグの決まりで、選手、スタッフは一人部屋でなければならないという決まりがあるらしく、そこも贅沢させて頂いています。スーツケースも、出発時にホテルのロビーに専用のスタッフがスーツケースを預かり、次にスーツケースを見るのは、到着したホテルの部屋の中ということになります。

 

しかし、マイナーリーグの移動は本当に大変です。一番上のAAAレベルのチームは飛行機での移動ですが、一般機を使わなければならなく、休みがほとんどないスケジュールの中で、時差もあるので大変です。日曜日を除けば、ほとんどがナイトゲームなので、試合後にはもう便がありません。なので、翌日早朝の便に乗って移動しなければなりません。到着した夜には試合が入っているので、飛行機が遅れた場合を想定して、大体その日の朝一番早い飛行機を利用します。一般機なので、空港には約2時間前に到着していなければなりません。ナイトゲームが終わって、自宅、または遠征先のホテルに戻るのが夜12時前。そして次の日の飛行機のために場所によっては朝五時前に起きなければならない場合もあります。荷物は、野球道具は両チームの係の方々が運んでくれますが、自分のスーツケースは自分で運ばなければなりません。

 

その下のレベル、AA以下になると、移動は全てバスになります。ジャイアンツのAAチームはバージニア州リッチモンドにありますが、移動時間は近いところでも8時間かかると聞きました。夜の試合後に移動し、バスで寝て、次の日の夜には試合をしなければならないという、大変な移動手段です。選手達はバスの席を一席筒しか使えないので、体の大きなアメリカ人、ラテン系の選手達には大変そうです。

 

マイナーリーグは、チームの方針によって違いますが、選手達はどのチームも、二人部屋で、常に誰かと同じ部屋で寝なければならないのです。一人一人生活リズムが違うので大変です。

 

この辛さを知っているから、選手達はメジャーリーグを目指して一生懸命頑張っているのです。スタッフも一緒です。コーチも、他のスタッフも、メジャーリーグの舞台を夢見て毎日頑張っています。

 

メジャーにあげてもらって6年目。移動にも慣れてきましたが、マイナーリーグ時代の移動の事を考えると、本当に今の状況に感謝しなければならないのだと思います。この事は常に頭に入れて、感謝の気持ちを忘れずにこれからも楽しんでいきたいと思っています。

 

 

オハイオ州シンシナティより、

 

植松泰良

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