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野球教室 in 八千代

昨年の話になりますが、12月20日に千葉県八千代市民球場で行われた、小・中学生対象の野球教室に参加させて頂きました。

 

20日の八千代市での野球教室は、元メジャーリーガーで今は千葉ロッテの1軍投手コーチとして活躍されている小林雅英さん、世界6カ国で独立リーガー、そして監督・コーチなどとして活躍した田久保賢植君と私の3人で講師を務めさせて頂きました。この野球教室のテーマは、今お馴染みのラグビー日本代表五郎丸選手も毎試合行っている「ルーティーン」でした。私は捕球の指導を担当させて頂きました。メジャーリーグやマイナーリーグの内野手たちが毎日行っている捕球のルーティーンを使って指導させていただきました。日本では打球は必ず体の「正面」に入って捕るということを子供の頃から指導されています。バックハンドでゴロを捕ったり、素手で打球を取ることはNGとされています。しかしメジャーリーグのようなレベルの高い、スピードのある野球で活躍するにはスピードあるプレーをしなければなりません。日本で教わるように左右に飛んでくる打球をわざわざ回り込んで「体の正面」で捕っていてはスピードあるメジャーリーグのランナーをアウトにすることは出来ません。バックハンドでとってもしっかりと目をつけて体の前で捕るので、私はそれも「体の正面」で捕るだと思います。また、この野球教室で一番強調して話させていただいたことは、どんな取り方でもいいからとにかくアウトにしなければならないということです。例えば9回裏、0−0の同点でランナーは3塁、そのランナーがホームに帰ればサヨナラ負けという場面を想定します。もしショートにボテボテなゴロが飛んだとしましょう。ショートは全力で前に出てきて、素手でもいいから捕ってとにかくバッターランナーを1塁でフォースアウトにしなければ試合に負けてしまいます。

 

こんな場面でなくても、野球というゲームは、点を取って、守備で0点に抑えれば試合に勝てるわけです。試合に勝つために、綺麗なフォームで投げるとか、正面に回り込んで捕るとか、そんなことは必要ないのです。確かに基本ができていなければ難しいプレーも出来ません。しかし、日本の野球の美学化されている、「これをやって出来なければ仕方がない。」という考えはこれからの子供たちには持ってもらいたくないと思います。「正面に回り込んで取れなければ、出来るだけのことをやったのだから仕方ない。」とか、「一塁にヘッドスライディングしたのだからアウトになって試合に負けたけど、精一杯やったから仕方ない。」などという言い訳作りの様な無駄なプレーはもう無くしましょう!

 

野球というスポーツは長い歴史から生まれ、そして引き継がれてきた伝統があります。同時に進化し続けています。しかしゲーム自体のレベルが上がってきているのだから、プレーの質も高くしなければなりません。

 

この野球教室で子供達に教えてみて、日本野球の遅れを実感することができました。理にかなった野球を日本中に広められるように今後もしっかりと子供達の指導をしていこうと思います。

 

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植松泰良

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