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今年の自分の大きな挑戦

キャンプに入って今年は自分にとってとても大きな挑戦をしています。他の人から見れば簡単で大袈裟なことかもしれませんが、メジャーリーグで11年目で初めて巡ってきた、自分にとってはとても大切な機会です。

 

それが何かと言えば、バッティングピッチャーです。前からバッティングピッチャーはしていましたが、毎日投げさせてもらっているわけではありませんでした。ジャイアンツのバッティング練習は4グループに分かれ、主力選手は1グループ、2グループ目に打ちます。その二つのグループは毎日投げる人が決まっており、今年はキャンプに入ってその1グループ目を投げさせてもらってます。メジャーにあげてもらってからずっとやってみたかった仕事で、自分の中では本当に大きな大切な仕事です。いつ外されるかわからない状態で自分にプレッシャーをかけてしまっている状態ですが、自分自身にはそれだけ重要なことになっています。

 

前までの自分の投げ方で投げるバッティング練習は選手たちに好まれず、どうしたら打ちやすいボールが投げられるか10年間模索してきました。皆、投げ方は簡単に変えられるものではないと思っているので、自分の投げ方の何が悪いかと聞いても、「今のままで大丈夫だよ!」としか言ってくれませんでした。しかし毎日投げさせてくれない。問題は自分で見つけて自分で直さなければならないことがわかりました。

 

投げる前に肘が下がるので、ボールが頭の後ろに隠れてバッターからボールに出所が見えない。近い距離から投げるので、ボールが見づらいとタイミングが取れないのです。バッティング練習の醍醐味は、自分のフォームで打ちやすい球をしっかりとしたポイントで打つことです。それを妨げていたようでした。常に同じフォームで、同じスピードで回転の良いボールを投げられなければなりません。昨シーズンからそれに気付き始め、もう今までの観念は捨てて投げ方を変えました。機会があればビデオを撮ってもらったり、練習を録画したセンター方向から撮ったビデオを毎日見て自分なりに修正してきました。時間はかかりましたが、少しはものにすることができたと思います。

 

子供の頃からずっとやってきた方法を変えることは難しいですが、固定観念を捨てれば難しいことではないんだということを学びました。後何日1グループ目を任されるかわかりませんが、これを1シーズン任せてもらえるように努力していこうと思います。自分にとって今年の大きな挑戦です。

 

 

 

アリゾナ州スコッツデールより

 

 

植松泰良

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