トレード締め切り当日
7月31日はメジャーリーグのトレードの締め切りの日でした。アメリカ東海岸の午後4時が締め切りということで、メジャーリーグ全体で当日は様々なトレードが行われることが予想されていましたが、今回ほど驚いたトレードが我がチームに起こったのは過去11年ではありませんでした。前半戦でかなり苦戦したジャイアンツは、トレードでエースのバムガーナーとクローザーのスミスがトレードの目玉選手として注目されてきましたが、結局その2人に手をつけられることはなく、ブルペンの主力投手3人がトレードに出されるという驚きの事態でした。締め切り数時間前に、先発投手として苦戦し、ブルペンに移り大活躍中だったポメランズがブルワーズにトレードされ、大型契約で抑えとして期待されていましたが故障に泣き、今シーズンは本調子を取り戻してきていたメランソン投手がブレーブスに締め切り約十数分前にトレードが決まりました。この2人はまだ予想できなかったトレードではありませんでしたが、締め切りを過ぎた4時過ぎに、締め切りギリギリでセットアッパーで大活躍していたダイソン投手がツインズにトレードされたという知らせが入ってきました。試合前の練習のキャッチボールを終えてクラブハウスに戻ったばかりのダイソン投手にトレードの知らせが届いたようで、本人ももちろんですが、チーム全体が驚いたトレードでした。
プレーオフの可能性のないチームがシーズン終了後にフリーエージェントになる主力選手をプレーオフ新出を目指すチームにトレードに出し、将来のチームのために若手の有望角を代わりに獲得するというのが一般的なトレードですが、オールスター休み直前から調子を一気に上げプレーオフ進出の可能性が出てきたジャイアンツはトレードにどう出るかが注目されていました。マイナーリーグの有望格が少ないジャイアンツはファームの強化に力を入れなければならないのが明らかですが、プレーオフ進出の可能性がある限り、勝てる戦力を残しておかなければならないという難しい決断を迫られた首脳陣でした。
エースと抑えが残ったのと同時に、メジャーリーグトップだとも言われていた中継ぎ陣をトレードで放出したという今年のトレードでした。7月31日の東海岸の午後4時直前まで誰がどこにトレードされるか全くわからないという、特に選手たちにはドキドキのトレード締め切り当日でしたが、今年のチームの戦力維持とファームの強化を同時に出来たという評価をされたトレードでした。チームは少し調子を落としていますが今が頑張り時だと思います。私は引き続きしっかり捕って、しっかり投げてチームに少しでも貢献できるようにしていこうと思います。
サンフランシスコより
植松泰良